釈尊(お釈迦様)は、今から2500年以上も前に、自らが目覚めた真理の教えである仏法を人々にお説きになりました。
仏法の原点は「有情(心あるもの)の苦しみ」です。どんな身分や姿かたちで生まれようが、生をいただいたものすべてが生老病死の苦しみからのがれることはできないのです。
この苦を超えて、歴史上はじめて「人間であることの尊さ」に目覚めたのが釈尊であり、真理の教えである仏法なのです。目にも見えず、形もない永遠の真理の法が釈尊を通して地上に姿を現し大衆の前に公開されることによって、仏法が仏教として実ったのであります。
仏教は、釈尊亡きあと、お弟子によってまとめられ、文字にあらわされて「お経」(経典)となり後世に伝わりました。数ある経典の中で、『仏説無量寿経』『仏説観無量寿経』『仏説阿弥陀経』という3つのお経は「浄土三部経」と称され、阿弥陀如来の御教えが記されております。釈尊が説かれた阿弥陀如来の御教えは、天竺(インド)の龍樹菩薩と天親菩薩、支那(中国)の曇鸞大師や道綽禅師、善導大師といった高僧方によって深められ、日本に伝わりました。
親鸞聖人は、阿弥陀如来の御教えを、私たちに浄土真宗として教えて下さった方です。浄土真宗は、「阿弥陀如来の本願を信じ、念仏申せば佛となる」というただ念仏の御教えです。その御教えは、明るく確かな真に安心して歩んでいける道へと、私たちを導いてくださいます。