浄土真宗の御教え 本願寺 眞無量院の浄土真宗の御教えについて紹介いたします。

名号について

名号にはいくつか種類があります。現在一番多く用いるのが「南無阿弥陀佛」の六字名号、その他に「南無不可思議光如来」の九字名号や「帰命尽十方無碍光如来」の十字名号が有名です。

これら名号はいずれも「阿弥陀如来ただ一佛におまかせする」という意味なのですが、たった六字の南無阿弥陀佛にそれほどの効力があるとは、なかなか思えないのが我々衆生のこころです。

本願寺第8世法主蓮如上人は、「南無阿弥陀佛という文字はその数わずかに六字なれば大した効力があるとも思えませんが、この六字の中には無上甚深の功徳利益の広大なること極まりがない」と仰せられました。

名号とは、阿弥陀如来の名告りです。名号には、阿弥陀如来の本願のお心、兆載永劫のご苦労が全て込められています。私たちの煩悩にまみれた眼では、阿弥陀如来を見ることが出来ません。煩悩にまみれた耳では阿弥陀如来の声をきくこともできません。私たちで叶わない修善を、この六字に込めて阿弥陀如来の方より煩悩だらけの私に授けてくださったのです。

「南無阿弥陀佛」の六字名号を口に出すのが、称名念仏です。いうなれば、たすけてくださいというこちらからの願いではなく、救わずにはおられないという阿弥陀如来の心を受け取った表れがお念仏を称えるということなのです。